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第19回ともなり文芸祭り大賞作品

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年2月1日更新

第19回ともなり文芸祭り大賞作品

第19回ともなり文芸祭りにご応募ありがとうございました。

おかげさまで、8,615作品のご応募をいただくことができました。

各種目・部門の入賞作品をご紹介します。

ともなりくん

短歌 小学生の部

片岡小学校6年 大町 天斗

「ただいま」と帰る家にはひいじいの「おう」と答える声は聞こえず

短歌 中・高校生の部

高根沢町立阿久津中学校2年 村上 智也

大会で死ぬ気で走ったあのリレー県大会へバトンつないだ

短歌 一般の部

埼玉県深谷市 強瀬 忠昭

地下足袋がよくフィットして畑土を凹ませ凹ませ肥(こえ)散らしゆく

俳句 小学生の部

泉小学校2年 青木 廉友

じいちゃんと田うえきのったないしょでね

俳句 中・高校生の部 

矢板中学校3年 角 聖華

激流を抜けて水面に夏の風

俳句 一般の部

宇都宮市 古橋 通子

真白な軍手捨てある崩れ𥱋

川柳 小学生の部

泉小学校3年 津久井 彩子

おうえんだん大きく見えたお兄ちゃん

川柳 中・高校生の部

矢板中学校3年 宍戸 香心

いいこともあるよと言って笑う母

川柳 一般の部

矢板市 井上 和枝

人生の流れを変えた汗の量

詩 小学生の部

川崎小学校3年 齋藤 塁

    山のてっぺん

山のてっぺんは海みたいだ

青くすんだ空

まっ白なくも

海の上にうかぶ船のようだ

                                                                                                                    てっぺんから下を見ると

草や木がゆれていた

まるで海の中にある

かいそうみたいだ

                                                                                                                         てっぺんから空をみると

たくさんの鳥たちが

きもちよさそうにおよぐ

魚みたいだ

                                                                                                                       山のてっぺんは海みたいだ

船のような白いくも

魚のような鳥たち

山のてっぺんにいると海にいるみたいだ

詩 中・高校生の部

矢板中央高等学校1年 北原 玄徳

    埴輪(はにわ)

埴輪は見ている

田畑を走り回る僕達を

腰を曲げて野良仕事をしている老人を

子どもを迎えに行く親を

産声をあげた新たな生命を

                                                                                                                    埴輪は見ていた

歴史の変革を

戦地へ赴く人々を

時代とともに

変わりゆく街並みを

                                                                                                                     汗も流さず

涙も流さず

良い日も悪い日も

顔色一つ変えず

ただただじっと見ているだけ

世界の全てを映す

ビデオカメラの映像のように

埴輪は見つめている

  詩 一般の部

那須塩原市 黒沢 竜

    賛歌

福島原発事故のため移転先を得られなかった辰治の会社は解散した。彼には将来を約束した女性が居たが彼の窮状を知った婚約者の両親は結婚に反対し、二人は別れる外無かった。夢を忘れるため、一冊の画帳を手に、陸奥(みちのく)の山々を訪れていた辰治は、その時、裏岩手コースと呼ばれる畚(もっこ)岳から黒倉山を経て、岩手山に通じる縦走路に向かって、緑濃い樹林帯を独り登っていた。

大倉山と大松倉山の鞍部で、縦走路に合流する筈の細い登山路は、濃い乳白色の霧に包まれ、草露のためズボンが濡れた。やがて樹林帯が切れて、突然河原状の所へ出た。少し行くと、霧は更に深くなり、二米位の視界の中で目標を見失った彼は途方にくれた。踏跡の残らぬ石ころだらけの広い場所ではなす術もない。止むなく、いい加減な見当をつけて歩き出した彼は、微かな、だが異様な気配を感じた。

硫化ガスの臭いが流れてくる………。河原のどこかで温泉が湧いているらしい。硫化ガスの中に長く居ることの危険を感じた辰治は、逃れようと歩き出した。だが進めば進む程ガスの臭いは激しくなり、足下には何時の間にか粘土状で鼠色のぬかるみが広がっていた。

ガスを吸うまいとすれば息苦しくなり、腕も鳥肌だって来た。霧か、湯気か、硫化ガスなのか、取囲まれ、白いカオスの中で、彼は恐れ、絶望した。

だがしかし、その時辰治の脳裏に閃いた一つの天啓があった。彼はいきなり足下の湯の流れに手を入れて、冷たさを求めて進んだ。湯と水の混じり合った流れの中から氷の様に冷たい、水だけの流れを突き止めた辰治は、やがて、大岩に記された赤ペンキの標識を発見し、彼の行手には、切れかかった霧の間から明るい陽光がきらめいた。「水はお湯よりも冷たい」という誰でも知っている真理が、時には人の命にかかわる事を彼は知った。何かを失い何かを得た辰治の頭上に小鳥たちの賛歌がひびく。

準大賞・奨励賞・入賞者について

短歌準大賞・奨励賞・入賞者についてはこちら [PDFファイル/380KB]

俳句準大賞・奨励賞・入賞者についてはこちら [PDFファイル/350KB]

川柳準大賞・奨励賞・入賞者についてはこちら [PDFファイル/350KB]

詩準大賞・奨励賞・入賞者についてはこちら [PDFファイル/480KB]

作品集について

作品集

第19回ともなり文芸祭り作品集は矢板市立図書館で閲覧できます。

また、矢板市生涯学習課窓口で、1冊500円で販売しております。

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