万葉集とは、奈良時代末期に成立した世界最古の歌集です。
天皇や貴族、そして一般農民たちによって詠まれた歌が4,500首ほど載せられています。
今日は、その中の4,383番をご紹介しましょう。
この歌の作者は、塩屋郡出身の丈部足人(はせべのたるひと)という防人です。
この塩谷地方から、はるばる津の国(大阪)まで歩いて行くと、
そこには防人たちを大宰府まで乗せて行く船が待っていた。
いざ乗船すると、故郷で待っている母の姿が思い浮かんで涙を流してしまったよ、
という趣旨の歌です。
それではこの防人は塩谷地方のどこか、ということなのですが、
これはもう矢板以外には考えられません。
絶対に。